【ルフェイ】「皆さん、初めまして。ペンタクルパトロール隊のルフェイ・アクレイアです。こちらはパートナーのサフィーナ」
【サフィーナ】「よろしく」
【ルフェイ】「今日は私達へのインタビューということで、ちょっと緊張しています。ロスターさん、どうかお手柔らかにお願いしますね」
【ロスター】「お、おう。緊張してるとは思えないスムーズな進行っぷりだな。前回とは雲泥の差だ」
【サフィーナ】「ちゃんと話せるようイメトレしてきた。2人で話すこととか決めて……」
【ロスター】「そういうことか。だけどインタビューの内容は事前に教えてないよな?」
【ルフェイ】「どういう質問が来るか、対策をしてきました」
【サフィーナ】「心の準備もバッチリ」
【ロスター】「真面目なルフェイ達らしいな。試験に臨む受験生みたいだ。でもまあ、それで何とかなるほど、このインタビューは甘くないぞ」
【ルフェイ】「そ、そうなんですか?」
【サフィーナ】「大丈夫。フラグメンツやギルドのことは、ちゃんと答えられるよう頭に入れてきた」
【ロスター】「果たしてその知識が役に立つかどうか……。じゃあまずはサフィーナから質問いくぞ」
【ロスター】「服装が痴女みたいだけど、ジュエリアは基本そんな服なの? 元が鉱物だから肌も固いの?」
【サフィーナ】「…………」
【サフィーナ】「……え? あ……、うぅ……?」
【ロスター】「予想外の質問が来て、フリーズしてるみたいだな。まあ、あれだ。痴女っていうのは軽く流してくれ。この質問の主旨は、サフィーナの服装とジュエリアという種族への興味だろう」
【ルフェイ】「軽く流せないものを感じますが……、コホン、ジュエリアとはサフィーナの種族のことですね。鉱物が意識を持って、人の姿を取るという希少種族なんですよ」
【ロスター】「さすがルフェイ。補足説明助かる。ついでに言っておくと、似たような質問は他にもたくさん来ていて、皆、サフィーナの衣装と種族に興味津々だった」
【ロスター】「というわけでこの辺のこと、答えてもらいたいんだが……サフィーナ?」
【サフィーナ】「……あ、ああ、大丈夫だ。ちょっとびっくりした。そうか、自分のことを答えればいいんだな」
【ロスター】「ああ、皆サフィーナのことが知りたいんだよ」
【ルフェイ】「それはいいんですが、なんだか不純な感じがします……」
【サフィーナ】「えっと、服装についてはこれが動きやすいから。それに鎧や手甲は擦れる感じが好きじゃない」
【ロスター】「擦れる? 付け心地の問題か?」
【サフィーナ】「いや、なんていうか言葉では説明しにくいけど、余計なものが混ざるみたいなんだ」
【ルフェイ】「ジュエリア独特の感性なのかもしれませんね。自分以外の金属に違和感があるみたいです」
【ロスター】「そんなものか……」
【サフィーナ】「それに鎧がなくても問題ない。この体はヒューマンより丈夫に出来ているし、星雲石から抽出した魔力で瞬間的に硬度を上げることもできる」
【ロスター】「前衛で味方を守りつつ、色々と立ち回れる。それがジュエリアの強味ってわけだな」
【ロスター】「次の質問。オッドアイキャラとのことで、オッドアイで得したこと、損したことなどあれば」
【ロスター】「それからこれもオッドアイへの質問だな。オッドアイが綺麗ですが、何か秘密があるんですか?」
【ルフェイ】「確かにサフィーナの瞳の輝きは印象的で、一度見たら忘れませんね」
【ロスター】「それぞれサファイアとルビーの輝きを宿しているんだったな。じっと見ていると、本当に引き込まれそうだ」
【サフィーナ】「あぅ……それほどでも。ただの生まれつきだし、大したことない。変な男にしつこく言い寄られて、困ってるくらい」
【ロスター】「瞳が綺麗だ、なんて口説きの常套句だもんな」
【ルフェイ】「ロスターさんはいつもそう言って女性を口説いてるんですね」
【ロスター】「お、俺のことはいいだろ。それよりサフィーナ、逆に得したことはないのか?」
【サフィーナ】「ルフェイに褒めてもらえるのは嬉しい」
【ロスター】「結局、相手次第ってことか」
【ロスター】「次はジュエリアについての質問だ。ジュエリアはどうやって産まれるんですか? ある日鉱石からニョキッと生えるんですか?」
【サフィーナ】「自分の場合は、ある時を境にゆっくりと自我が目覚めた。でも詳しいことはよく分からない」
【ルフェイ】「ジュエリアの生態については、まだ分かっていないことが多いんですよね。覚醒のきっかけも、危機に陥った時の自衛のためとか、あるいは近くにいる生命体の思念に共鳴するとか、色々言われています」
【ロスター】「もしかしたらジュエリアのことも、迷宮の探索が進めば分かってくるかもしれないな」
【ロスター】「次はサフィーナ自身への質問だ。奴隷のように扱われた過去があるとありますが、具体的にはどんなことをされたんですか?」
【サフィーナ】「そ、それは……」
【ルフェイ】「ロスターさん! デリカシーがなさすぎます!」
【ロスター】「す、すまん。でも俺じゃなくて、質問がだな……」
【サフィーナ】「いいんだ。分かってる。過去のことは過去のことだ。あの時ルフェイが助けてくれたから、自分は今ここにいる」
【ルフェイ】「サフィーナ……」
【ロスター】「あー、コホン、2人はすごくいいコンビだよな。お互いに信頼しあっていて……」
【ロスター】「実はその関係についての質問も来てるんだ。読むぞ。サフィーナはルフェイの騎士ということだけど、仕えていて大変だったことはなに?」
【ロスター】「ルフェイさんの秘密を、僕にだけ教えてください!」
【ロスター】「……ということなんだけど、どうだ?」
【サフィーナ】「自分は望んでルフェイの騎士をしている。大変だったことなんてない」
【ルフェイ】「本当はそこまで肩肘張らずに、友達みたいに接してくれた方がいいんですけど……」
【サフィーナ】「でも自分は恩義に報いねばならない。それに……」
【ロスター】「それに?」
【サフィーナ】「友達というのは、一緒に遊んだり、一緒に食べ物を摂取したりする関係のことだろう?」
【ロスター】「まあ、そうだな」
【サフィーナ】「それではルフェイを守る者がいなくなってしまう。ルフェイのように酔っ払ってしまったら、剣を取ることもできないんだ」
【ルフェイ】「サ、サフィーナッ!」
【ロスター】「あ、ああ、そりゃあな……」
【ルフェイ】「な、なんですか、ロスターさん! その納得した、というような目は……っ」
【ロスター】「だってなぁ。ルフェイの酒癖の悪さって、かなりのもんだからなぁ」
【ルフェイ】「うぐっ! わ、私だってそんなしょっちゅう酔っ払ったりしません!」
【ロスター】「でもこないだだって、ギルド酒場で泥酔したルフェイをサフィーナが担ぎ出してるのを見たぞ。毎回、結構な面倒をかけてるんじゃないか?」
【サフィーナ】「大丈夫、問題ない。自分のは買って出た苦労」
【サフィーナ】「……でも、さすがに少しは控えた方がいいと忠告してるのだけど。ルフェイはギルドの仕事で色々溜め込んでるから、どうしても……」
【ルフェイ】「うぅっ、もう許して、サフィーナ。今後はちゃんと飲む機会を減らしていくからぁ……」
【ロスター】「図らずもサフィーナの苦労と、ルフェイの秘密が明らかになったようだな。秘密というか、ストレス解消法だが……」
【ロスター】「それじゃせっかくの流れなんで、サフィーナの質問はこれくらいにして、ルフェイの質問タイムに移っていこうか」
【ルフェイ】「うぅ、どんな流れなんですか……」
【ロスター】「ルフェイを弄る流れだろ? まず1発目。お酒飲んだ後の記憶はありますか?」
【ルフェイ】「お酒の話はもうやめてくださいぃ〜っ!」
【ロスター】「そうは言っても、せっかく質問が来てるんだから……」
【サフィーナ】「あまりルフェイを苛めないで」
【ロスター】「わ、分かったよ。サフィーナが怖いから、別のアプローチで行こう」
【ルフェイ】「すみません……。お酒は……記憶はあまり残ってません。すみません……」
【ロスター】「アヒルみたいに油の分泌線とかあるんですか?
その巨大な翼をはばたかせるということは、背筋はもの凄いですか?
雨の日でも飛べますか?」
【ロスター】「ルフェイの種族、フェザーリアに関する疑問をまとめてぶつけてみた」
【サフィーナ】「フェザーリアは純白の翼を持った種族。キャラクター紹介ページを見れば、ルフェイの姿が確認できると思う。バストアップ画像にカーソルを合わせてクリックすれば、全身を確認できるから」
【ルフェイ】「コホン、基本的にフェザーリアは翼を羽ばたかせる時、魔素を発散して浮力を得ます。ですので背筋がもの凄いとかはありませんよ。雨の日でも飛べますし、アヒルや鳥類とは生態が違います」
【ルフェイ】「まあそれでも、これだけ大きな翼を背負っていると肩凝りがひどいんですけど……」
【ロスター】「ルフェイの場合、その胸が原因な気も……」
【ルフェイ】「ロスターさん、セクハラです!」
【サフィーナ】「もう帰ろうか、ルフェイ」
【ロスター】「ま、待ってくれ! すまん、悪かった。ちゃんと真面目な質問するから、帰るのは待ってくれ」
【ルフェイ】「しょうがないですね」
【サフィーナ】「一応依頼だから。仕方ないけど付き合う」
【ロスター】「そ、それじゃ質問。前作のジル(セラフィ)枠だと思うのですが、セラフィ種との共通点はありますか?やっぱり、短命で恋多き種族って設定なのでしょうか?
後、ルフェイさん視点で同族・上司のクロノスさんってどんな人ですか?
以上の二点です。よろしくお願いします」
【ルフェイ】「セラフィ種……というのは、フェザーリアのような翼を持っているのでしょうか?」
【ロスター】「そうみたいだな。他にもこの種族との関連を問う声があったぞ」
【サフィーナ】「翼はともかく、短命で恋多きというのは当て嵌まらないと思う」
【ロスター】「そうだな。外見がよく似た別の種族ってことでいいんじゃないか? それからクロノスのことだけど……」
【ルフェイ】「クロノス様とはあまりお話したことはないんですけど、何度かお声をかけていただいたことがあって……」
【ルフェイ】「ギルドでの活動なんかを褒めてくださったんです。ちゃんと見ていてくれてるんだなぁ、と感動したんですよ」
【ロスター】「クロノスほどの身分になると、部下の一人一人にまで目を行き届かせるなんて大変だよな」
【サフィーナ】「それでもルフェイが褒められたのは、ルフェイが頑張ってる証拠」
【ルフェイ】「そんなっ、私なんてまだまだです」
【ロスター】「いや、そういう謙虚な姿勢が巡り巡って、周囲からの評価に繋がっているんだと思うぞ」
【ルフェイ】「そ、そうでしょうか……?」
【ロスター】「ああ、間違いない。そんな頑張り屋のルフェイに続いての質問だ」
【ロスター】「ルフェイさんのよう方が怒ると間違いなく怖いと勝手に思い込んでるんですが、ルフェイさん自身が怒るとどうなるんでしょう・・・私の中では攻撃魔法ぶつけまくったりしそうだなと・・・」
【ロスター】「うん、確かに俺もルフェイが怒ったら怖いイメージあるぞ」
【ルフェイ】「どうしてですか! そんなことありません!」
【ロスター】「ほら、普段のギャップというか……。それにストレス溜め込んでそうなところとか、何かあって爆発したらどうなるかなとか」
【ルフェイ】「誰のせいでストレス溜めてると思ってるんですか! 大体ロスターさんは、いつもいつも探索で無茶をして、勝手に動いてみんなを振り回して……!」
【ロスター】「あ、あれ、なんか俺に矛先が……」
【ルフェイ】「そんなに言うんでしたら、試してみましょうか? そうですね、質問された方が言うとおり、攻撃魔法を叩き込んだらとってもスッキリしそうです」
【ロスター】「おい、ルフェイ!? 冗談だよな!?」
【ルフェイ】「大丈夫、ちゃんと癒してさしあげますから」
【ロスター】「待てって! シャレになってないぞ。分かった、謝るっ、謝るから……っ」
【サフィーナ】「どうやら一番怒らせてはいけないのは、ルフェイということのよう」
【サフィーナ】「でも酒乱といい、ルフェイのよくないイメージが定着しそうで不安。本当は誰よりも優しくて、真面目で芯が強い人だから、どうか誤解しないであげて」
【ロスター】「おい、サフィーナ、ルフェイのフォローはいいが、こっちのことも……っ、ちょっ、術式の詠唱に入るなーっ!」
【ルフェイ】「ふふふふ……」