それでは皆様良いお年を。

　さて、２０１３年も本日を残すのみとなりました。

　旧年中は様々な方々にお世話になりっぱなしで、色々心苦しくもあったのですが、多少は返せるものもあった年かと思いますので、胸を撫で下ろしている次第です。

　本年は年始めに『Gears of Dragoon』、年末には『Venus Blood -GAIA-』と、２作品をリリースしましたが、ありがたいことに、どちらも良いセールスを残すことが出来ました。

　ninetailに関しては、前作『遠望のフェルシス』から２年以上もお待たせしたこと、また、大幅に装いを変えてのリリースだったこともあり、ユーザーの皆様に受け入れられるかが心配な面もありましたが、結果としては過去最高の売上本数を記録でき、ＶＢシリーズなどゲーム性タイトルで得た評価、また、思い切って変えた部分が受け入れられたものだと思います。
　反面、色々とご指摘を頂いた部分に関しましては、今後に生かしていこうと思います。

　dualtailに関しては、ＶＢシリーズの新作をリリースしましたが、ボリュームの肥大や諸々の影響もあって価格を上げざるを得ず、売上げに影響が出るものと覚悟していましたが、流通様や各店舗様の後押し、シリーズを買い支えて下さったユーザー様のご厚意もあり、前作『Venus Blood -FRONTIER-』を越える初動本数を頂き、スタッフ一同、胸を撫で下ろしました。

　これは、政権交代と共に経済政策が実行され、２０１１年以来低迷を続けていた経済状況が復調の兆しを見せたことにも影響しているかもしれません。
　月ベースで見た１ヶ月当たりの美少女ゲーム購入本数も、底を打った２０１１年から比べれば、回復を見せたというデータもあります。
　しかしながら、業界全体で見てみれば、実際の市場規模は減少の一途を辿っており、『中規模メーカーの衰退』という流れが加速する一方なのも否定できません。
　更に、来年には消費税の段階増税が迫っており、消費者の実質所得減少の影響を逃れることは難しいと考えています。
　嗜好品の中でも特殊な部類に属する美少女ゲームにおいては、その影響が少ないとする向きもありますが、昨今、ブラウザゲームや携帯端末ゲームなどに見られる『代替物』が充実してきた現状、過去の指標を鵜呑みにするのは危険です。

　昨年に続き、弊社が成長を続けられたのは、他のメディアでは代替の得難い、『インタラクティブ性の高いゲーム部分』と『確かなエロさ』に起因するのは間違いがないと自負しております。
（……ロリとか竜ッ娘に関しては、そんなに関係ない……よ……ね？）

　そうした部分を来年以降も磨きをかけ、また、足りないとされる部分をより拡充していくことで、確かな価値と満足感を皆様に提供していければと考えております。

　最後に謝辞を。
　制作に当たりご協力頂いた外注協力会社の皆様。
　声優様及び、所属事務所の皆様。
　拡販に努めて頂いた流通様、各販売店の皆様。
　体験版や主題歌などのミラーでご協力頂いたミラーサイト管理人の皆様。
　高い要求に応えてくれたスタッフの皆。

　なにより、シリーズを買い支えるばかりか、自サイトやブログ、SNSなどで話題に取り上げて下さったユーザーの皆々様。

　多くの人に支えられ、２０１３年も滞りなく業務を全う出来ましたことを、御礼申し上げます。

　業界全体、社会全体では美少女ゲーム界隈の見通しが暗くなるような要素ばかりですが、だからこそ、楽しさや面白さ、エロさでそうした鬱屈を忘れさせるようなタイトルをリリースするべく、努力を続けていきたいと思います。

　重ねまして、本年お世話になりました皆様に御礼申し上げて、末筆とさせて頂きます。

　それでは、良いお年をお送り下さいませ。