ル「祭典。今年も。ハロウィンの。季節が。やってきた」
楓「西洋のお祭りじゃというのに、いつの間にかここでもすっかり恒例イベントじゃな」
ル「過去。大公やら魔王やら探索者やら。色んな人たちから。お菓子貰ってきた」
楓「何かと大変な目に遭うのも恒例なんじゃがな……。で、今年は一体どこに行くんじゃ?」
ル「準備。転移術式に必要な魔力の生成に。もう少し時間がかかるので。その間に本日の。お知らせごとなどを。済ませてしまおう」
楓「それもそうじゃな。ええと、今日は『VenusBlood -RAGNAROK-』の公式ページは、どこが更新されておるのかのう?」
ル「更新。今日は毎週定期のコラムと。挿入歌が公開されている様子」」
楓「ほほう、それは必聴じゃな!」
ル「歌唱。発売の頃には。しっかり歌えるようにしなくては」
楓「そういえば、歌で思い出したが、『VenusBlood -RAGNAROK-』の音楽や歌を担当してくれているsolfaさんが、10/30に10周年記念ライブをやるそうなのじゃ!」
ル「祝祭。色々な人も来て。華やかな舞台になりそう」
楓「皆も行って盛り上がって欲しいのじゃ!」
ル「記念。10周年に相応しい。楽しいライブに違いない」
楓「さて、お知らせごとは以上かのう? ではそろそろ、ハロウィンの旅へ向かうじゃ! 今年はどこへ行こうかのう?」
ル「計画。今年は。アースガルズ皇国に。挨拶がてら。お菓子をもらいに行くのは。どうだろうか」
楓「アースガルズ皇国……おお、コラムでロキ先生に教わった『VenusBlood -RAGNAROK-』の舞台じゃな! ちょうどよい、主だった面々を紹介されたはいいが、まだ会っていなかったからのう!」
ル「期待。きっと歓迎して。お菓子をいっぱい。振る舞ってくれるはず」
楓「うむ、待ちきれん。早速行くのじゃ。ではルナよ、そろそろ魔力も溜まった頃じゃろう? いっちょやるのじゃ!」
ル「充填。魔力蓄積完了。魔術回路形成。魔法陣展開。不足分を楓から神力転換で補填。魔力相転移経路生成。時空歪曲率調整完了。座標軸設定。目的地・アースガルズ皇国。全て問題なし」
楓「おお、神力がぎゅんぎゅん吸われておる! 尻尾を立てるのじゃあー! では出発ー!!」
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楓「さっそく到着したここはどこなんじゃ? 何かの乗り物の中のようじゃな」
ル「到着。どうやらここは。空の上らしい。飛翔船という。空飛ぶ船の管制室と。思われる」
ヴァーリ「よう、お前ら、やっぱり来やがったな」
リンデ「お待ちしていましたわ」
楓「む、おぬしはヴァーリか? ロキ先生に紹介されて知っておるぞ。神魔統一のために頑張っておる覇王の器じゃろう。隣におるのは副官のリンデじゃな」
ル「疑問。どうやら。私達が来るのを。知っていたようだが」
ヴァーリ「ああ、お前らならハロウィンにかこつけて、菓子をせびりに来るだろうって、クソガキがな」
ル「不遜。クソガキとは。ロキ先生のことか」
楓「わしらの行動を予測しておるとは、さすがロキ先生じゃのう。しかし分かっておるなら、話は早いのじゃ」
ヴァーリ「ああ、目当てはこれだろ? リンデ」
リンデ「はい、準備できてますわ。どうぞ、私からはホワイトムースのチョコレートケーキと……」
ヴァーリ「ほらよ、ウイスキーボンボンだ」
楓「おお、こんなにすんなりもらえるとは新鮮なのじゃ! ではさっそく頂くかのう……もぐもぐ」
ル「咀嚼。むぐむぐ。ムースの柔らかさと。ウイスキーが混ざって。極上の味」
ヴァーリ「両方一緒に食ってるのかよ」
楓「むぐむぐ……美味いものは一緒に食べたらもっと美味いのじゃ! もぐ……しかし、このリンデのは手作りではないのか!?」
ル「力作。ケーキが。何層かにわかれていて。とても。手間暇が。かかっているように。見える」
リンデ「それほどでは……。実のところ、習作なんです。バレンタインまでに、もっと上手に作れるようになっておきたくて……」
楓「ふむふむ、バレンタインとな。意中の相手はもちろん隣の……」
リンデ「だ、だめっ、まだ言わないでください! ちゃんと自分の口から言うつもりなんですから!」
ヴァーリ「何の話だ?」
リンデ「な、なんでもありませんから!」
ル「甘々。チョコ以上に。胸焼け。しそう」
楓「うむ、ごちそうさまなのじゃ!」
ヴァーリ「なんだお前ら、せっかく来たってのに、もういいのか? だったら俺が残ったチョコを――」
リンデ「だめーっ!!」
ヴァーリ「うぉっ、さっきからどうしたリンデ!?」
ル「顔色。リンデの顔が。真っ赤に染まっている」
楓「わはは、これ以上お邪魔するのは野暮じゃな! 次へ向かうのじゃ!」
ロキ「やれやれ、鈍い男だ」
ノルン「まったく仕方ありませんね、ヴァーリ様は」
ル「苦言。あそこにいるのは。ロキ先生と。聖樹の巫女。ノルン」
楓「おぬしもおったのじゃな」
ロキ「当然だ。俺はここの軍師だからな」
ノルン「ごきげんよう。これは私とロキ様からです。ハチミツのヨーグルトシャーベットですよ」
楓「おお、ありがとうなのじゃ! ではさっそく味見じゃ」
ル「酸味。ヨーグルトと蜂蜜が。絶妙に噛みあって。えもいわれぬ甘酸っぱさ」
楓「さっきのウイスキーのあとのクールダウンにもってこいじゃのう」
ノルン「ふふふ、ロキ様はイチゴ味がお好きなのですよね。そんなもの欲しそうな顔しないでも、後で作ってさしあげますよ」
ロキ「そんな顔はしていない。それよりお前達。どうせこの後、他にも回るのだろう。この船を足代わりに使っていけ」
楓「ぬ? よいのか?」
ヴァーリ「ああ、異邦からせっかくの珍客だ。これから俺のモノになる世界を、じっくり見ていくがいいさ」
ロキ「お前達が相手なら、各地の女神も警戒を解くだろうからな」
ル「感謝。魂胆は別にあるようだけど。ここは。厚意に甘える」
ル「飛翔。というわけで。ヴァルハラのお城まで。送ってもらった」
楓「ここには女神ブリュンヒルデがいるはずじゃのう。どこに行けば会えるじゃろうか?」
ナンナ「ヒルデお姉ちゃんなら、あっちにいるの!」
楓「む、なんじゃ、このちんまいのは」
ル「外見。この少女は。確か。女神の一人の……」
ナンナ「ナンナなの。女神になるためにお勉強中なんでちゅよ。お姉ちゃん達こそ誰でちゅか?」
楓「うむ、ハロウィンという行事があっての。かくかくしかじかで、わしらはここまでやってきたというわけじゃ」
ナンナ「ハロウィン……面白そうなのっ! ナンナも連れていってくだちゃい!」
ル「強引。手を引っ張られて。早く早くと。せがまれている」
楓「というより引きずられておるな。小さいのにものすげえ力じゃ。仕方ない、では一緒にお菓子をもらいにゆくぞ」
ナンナ「はぁい! あっ、早速ヒルデお姉ちゃんを見つけまちた!」
ヒルデ「ナンナ? あら、その者達は……」
ナンナ「楓しゃんとルナしゃんでちゅ! 2人とお菓子を貰いに来まちたよ!」
楓「トリックオアトリート!!」
ル「翻訳。お菓子をくれないと。忌まわしき呪いにかけると。脅している」
ヒルデ「お、お菓子?! 急に言われても……あ」
楓「お?」
ル「お?」
ナンナ「お?」
ヒルデ「ちょっと待ってね。――ニーベルング!」
ル「神装。ブリュンヒルデが。いきなり。槍を。取り出した」
楓「お、落ち着くのじゃ! わしらは怪しいものではないぞ!」
ヒルデ「あ、いえ、この槍の奇蹟で、お菓子作りのできる英霊を召喚しようと」
楓「なんと!?」
ル「職人。さすが女神。やり方が少々ずるっこいけれど。なかなかに。期待できそう」
楓「おうおう、どこかで見た事ありそうな英霊が、さっそく何か準備をはじめおったぞ。これは期待できるのじゃ!」
ナンナ「わくわくでちゅ」
――30分後――
楓「……」
ル「……」
ヒルデ「はい、お待たせしました。英霊曰く、相当な自信作だそうです」
楓「ええと……これはなんじゃ? な、なんかお菓子がビョルビョル跳ねておるが……」
ル「推測。どうやら。触手の内臓をくり抜いて。中に餡を詰めた。らしい」
ヒルデ「英霊の触手を引きちぎる手捌きが、熟練のそれでした。私も見習いたいものです」
楓「そ、そうか? あまり見習わない方が、ヒロイン力的にいい気がするのじゃが」
ル「召喚。先ほどの英霊の。正体を知りたいような。怖いような」
ナンナ「うまうま。歯触りがよくて、甘くて、おいしいでちゅ!」
楓「ま、まあナンナが喜んでおるし、良しとしておくかのう」
ナンナ「ふわぁ……寒い場所でちゅねえ」
楓「というわけで、ナンナもついてきてしまったが、ここは次の国じゃ」
ル「雪国。今度はヨーツンヘイムという地方に。やってきた」
楓「確かロキ先生の話では、ここにはアイドル女神のウルルがいるはずじゃったが……」
ナンナ「あっ、向こうに誰かいまちゅ! こんにちわー!」
ヘイムダル「あなたはだれ……? わたしはずっと探してるの。忘れてしまった大切な……」
楓「なんか仮面をつけて独り言を呟く、ヤバめな奴に出会ってしまったのう」
ナンナ「お姉ちゃんもお菓子探してるんでちゅか! じゃあ一緒に行きまちょっ!」
ヘイムダル「あ……」
楓「ナンナが有無を言わせず仮面の娘を連れてきたぞ。なんぞまた連れが増えたが、どうするんじゃこれ?」
ル「引率。今年は。いつもと違って。連れが。どんどん増えていく」
楓「いやはや、早くお菓子にありつかんと、収拾がつかなくなりそうじゃな。ルナ、ウルルを探すぞ」
ル「発見。前方に男たちの雄たけびと。人だかり。真ん中にいるのは。恐らくウルル」
楓「なるほど、アイドルの巡業というわけじゃな。ではわしらの相手もしてもらわんとのぅ」
ル「乱入。トリック。オア。トリート。お菓子をくれなきゃ。悪戯をする」
ウルル「な、何なの、いきなりっ」
男たち『うぉぉお、ウルルちゃんが悪戯されてしまうぞぉぉぉ!!!』
男たち『おおぉぉお俺も悪戯したいぞぉぉぉぉぉお!!』
楓「……まあ、ファン連中はほうっておいて、さあ、お菓子をよこすのじゃ!」
ナンナ「そうでちゅ、ハロウィンでちゅよ! お菓子くだちゃい!」
ウルル「ハロウィン? そんなイベントあったかな? ま、いっか。えっとお菓子だっけ? 楽屋にあったやつだけど、こんなのでいいかな?」
楓「おお、これはあられじゃな。色合いが綺麗じゃのう」
ナンナ「甘くて美味しいの! はい、お姉ちゃんもどうぞ!」
ヘイムダル「はい……」
ウルル「くすっ、喜んでもらえてよかったかな。でも今は逃げた方がいいかも。ウルルの信者(ファン)が恨めしそうな顔してるから」
楓「ぬわっ、こやつら、怒っておるのか!? わしらだけお菓子をもらったのが気に食わんかったようじゃぞ!」
ル「退散。信者に八つ当たりされる前に。さっさと。逃げよう」
ナンナ「ウルルお姉ちゃん、ばいばーい!」
ヘイムダル「さようなら……」
男たち『おおぉお俺たちもウルルちゃんのお菓子欲しいぞおぉぉお!!!!』
楓「いやはや、雪原だというのに実に暑苦しい国じゃったな」
ル「移動。ここは次の国。一面の。麦畑が広がっている」
楓「ええと、確かどうやらここはギムレーとかいう大平原じゃったかのう」
ナンナ「あっ、誰か倒れてまちゅ!」
ヘイムダル「息がある……」
ヘルモーズ「うぅ、ひもじいヨ。吾は予言者ヘルモーズ。あちこち放浪して、もう丸三日、何も食べてないのだ……」
楓「なんじゃ、行き倒れか? 食べられる草でも教えてやろうか?」
ナンナ「可哀想でちゅ。この人も一緒に連れてって、お菓子もらいに行きましょ!」
ル「飢餓。お菓子どころでは。ないような。気がするが」
ヘルモーズ「この際、食べられるものなら、何でもよいヨ。うぅ……」
フローラ「あらあら、大変そうね」
楓「ぬぉ!? おぬしは女神フローラ!」
フローラ「お客様の姿を見に来たのだけれど、恵みの慈母の前で飢えられては沽券に関わるわ。さぁ、これを食べなさい」
楓「おおっ、たくさんのお菓子ではないか!」
ル「多彩。タルトに。クッキーに。パイに。様々なお菓子が。これでもかと。カゴに詰められている」
ナンナ「す、すごいでちゅ」
フローラ「お菓子を求めて、彼方から異邦人が来るという情報が入ったものだから。こうして作って待っていたのよ」
ヘルモーズ「ふぉぉぉ、もぐもぐ……ばくばく……ありがたいヨぉぉ~~!」
楓「ものすごい勢いでがっついておるな」
ル「菓子。なくならないうちに。私たちも頂かねば。もぐもぐ」
フローラ「喉に詰まらせないよう、お茶もどうぞ」
ヘイムダル「んく……こくん……」
楓「しかしこやつら、相手が敵か味方かもわからんのに、そんなことお構いなしなのじゃ」
ナンナ「ふふっ、ヘルモーズしゃんが元気になってよかったでしゅ」
ル「大漁。皇国巡りも。順調で。喜ばしい」
楓「うむ、お菓子も大量に貰ったし、ハロウィンも次でノルマ達成じゃな!」
ファナ「……なるほど、それで最後に私のところに来たわけか」
ナンナ「トリック!」
ヘイムダル「オア……」
ヘルモーズ「トリート!」
楓「なんだかんだでわけわからんメンバー構成じゃが、そういうことなのじゃ!」
ル「要望。酷い悪戯をされたくなければ。さっそく。お菓子を出してほしい」
ファナ「フン、何を言い出すかと思えば、菓子だと? 武門の女神に向かって、片腹痛い……」
シギュン「あら、いいではありませんか。ファナさん、堅いことは言わずに、ご馳走してあげましょう?」
ファナ「シギュン! お前は出てくるな!」
シギュン「あら、そんな言い方はいけませんよ。私達は母娘なんだから、仲良くしないと旦那様が悲しまれます」
ファナ「フン、誰と誰が母娘だと……」
ナンナ「なんだか喧嘩が始まっちゃいまちた」
ル「家庭。いろいろ事情が。込みあっているらしい」
楓「ううむ、残念じゃが、これはお菓子は期待できんかのぅ……」
シギュン「いいえ、大丈夫です」
ヘイムダル「……?」
シギュン「実は、ちょうどファナさんにと思って作っていたお菓子があるから、皆さんで召し上がって?」
ヘルモーズ「おお、まことか!?」
シギュン「もちろん。遠慮しなくていいのですよ。これはワイン(※媚薬入り)を染み込ませたカステラで、こっちはチーズ(※淫獣のエキスを発酵させたもの)で作ったケーキ、それからこれは……」
楓「なんとなく見てはいけない注釈が入っている気がするが、実に美味そうじゃな!!」
ル「芳香。とても。良い香りが。漂ってくる」
ファナ「私に作ったお菓子だと……?! お前達、騙されるな! 何が入っているか――」
楓「選り取り見取り! 早速いただくのじゃ! もぐもぐ」
ル「美味。むぐむぐ。今まで味わったことのない。不思議な味わい」
ナンナ「はれ? なんだか景色がぐるぐるしてきまちた?」
ファナ「くっ、遅かったか……!」
シギュン「うふふ、遠慮せずどんどん食べてくださいね」
楓「ぬあぁぁぁ、世界が回っておるのじゃあ……。気のせいか、地響きまでしてきたぞ」
ヘルモーズ「おおう、でっかい蛇がうねうねと大地を這いずっておるぅ~」
ヘイムダル「あ、あれ……」
ファナ「なっ、まさか大蛇ヨルムンガンド……! 菓子の匂いに惹かれたか!」
ル「切迫。山のように。大きな。蛇が。一目散に。こっちに」
ナンナ「ひああああ――――ん!!?」
ヘルモーズ「ひぃぃ―――!!?」
シギュン「あ――れ――!!」
ヘイムダル「……――!!」
楓「なんと!? 大蛇に吹き飛ばされて、みんな、散り散りになってゆくぞ!」
ル「帰還。この勢いで。私達も。次元の壁を突き抜けて。元の世界に飛ばされる模様」
楓「なんと! まだお菓子全部食べておらんというのに……! おのれ、ヨルムンガンド、この恨みはヴァーリに晴らしてもらうのじゃ!」
ル「大蛇。遭いたければ。ヘルグリンドを。探してみると。いいかもしれない」
ヨルムンガルド「ガツガツ! ガツガツ!」
楓「ああ!! わしのお――か――し―――!!」
*************************************
ル「帰宅。なんだかんだで。無事。元の世界に帰って来た」
楓「最後の最後で酷い目にあったが、それなりに収穫もあったのじゃ」
おにー「お、マスコットーズが、ナンか美味そうなお菓子を持ってるぞ?」
ル「発見。何やら。白い饅頭のようなものが話しかけてきた」
楓「はて? こんな場所に饅頭なんてあったかのう?」
おにー「こらこら、誰が饅頭だ誰が。こちとら泣く子も黙るおにーだよ? いちお会社の代表の鬼影さんだよ?」
ル「認識。本当だ。言われて見れば。鬼影姚二こと。おにーではないか」
楓「なんじゃ、おにーか。トリックアトリート!!」
ル「翻訳。『お菓子をくれないと。お前の腸内にスライム注入するぞ』と。楓は言っている」
おにー「えっなにそれ、悪戯とかいうレベル超えてない? 超アグレッシヴなスカトロプレイだよ? 怖いわこのマスコットーズ。ガクブル……」
楓「ええい、そういう目に遭いたくなければ、大人しくお菓子を寄こすのじゃ!!」
おにー「ていうか、ハロウィンは3日後だぞ?」
ル「……」
おにー「しかもお前等、今のとまったく同じやり取りを去年もしてるからな?」
楓「そ、そんなことはどうでもいいのじゃ! 去年あることは今年もあるのじゃ!! 菓子を寄こすのじゃ!!」
おにー「しゃーねーなあ。じゃ、去年と同じくお前等にはこれをやるかー!」
楓「なんじゃ? この紙切れは」
ル「確認。『VBR公式通販 予約券』とある。これはいったい?」
おにー「読んでそのまんまだ。お前らどうせ、VBR公式通販の受注締切があと一週間ってことも忘れてるだろうから、代わりに予約しといてやったぜ」
楓「なんと!? そういえば、公式通販の予約締切は来週の4日じゃったか」
ル「重要。公式通販は。予約数量に限りが。あるので。気になる場合は。早めの注文が。オススメ」
おにー「ちなみに、原画家さんたちが色々描いてくれている、『もののけ通信しっぽ』がもらえるのは、公式通販だけ! こいつぁ買うしか! 親兄弟親類縁者にも是非!」
楓「それはどう考えても家族会議になるのでやめるのじゃ」
ル「正座。周囲を家族に囲まれた。団らんのひととき」
おにー「それは団らんとは言わねえよ。あと、『VenusBlood -RAGNAROK-』繋がりで、前日譚……つーてもVBRの500年前だが、その辺りの過去が分かっちゃう『Venus Blood -FRONTIER-』の廉価版が! ナンと! 本日発売中!!」
楓「ぬわあ、早くそれを言わんか! 残りの魔力でお店まで転移して買ってこなくては!」
ル「同時。愉快なマッドサイエンティスト。テオフラッドの活躍する『Venus Blood -GAIA-』の廉価版も。同日発売中」
おにー「その紹介でいいのか、二尾公式マスコット……」
楓「む、何故かのう、先程ブリュンヒルデが呼び出した英霊と何やら似通った……」
ル「停止。それ以上。よくない」
おにー「かすかに震えながら言うのはやめて差し上げろ」
楓「ルナのマジビビリ顔は貴重なのじゃ。写真でも撮れば良かったかのう……」
おにー「キミらも大概共食いするね!? もっと美少女らしくキャッキャウフフであら^~みたいな雰囲気で行こうよ!?」
ル「難題。そもそもそういう芸風の会社でもなし。ともあれ。ハロウィンの旅と。公式通販のCMも。完了した」
楓「いやはや、今日は色々あって疲れたのう。甘いものをたらふく食べたので、次はうまいお茶が飲みたいのじゃ」
おにー「おめーら、そんなことしてる暇無いですよ? これからデスマーチに入る開発室の邪気を祓うお仕事がありますよ?」
楓「えっ」
ル「初耳。驚愕」
おにー「毎回やってるよね!? すっげえきょとんとした顔しないでね!?」
楓「お菓子が美味くてすっかり忘れておったのじゃ」
ル「忘却。そういえばそんな仕事も。あったような。なかったような」
おにー「この妖怪食っちゃ寝どもが……」
楓「仕方あるまい、ここは一宿一飯の恩に報いてやるとするか!」
ル「実際。もっとお世話になっている気が。しなくもない」
楓「わはは、細かいことはいいのじゃ! 転移術で消費した神力も、美味しいお菓子で大分回復しておるのじゃ。いけるじゃろ」
ル「準備。魔術回路を編んでおかないと。明日から頑張る」
おにー「そうだぞ、オマエらの食い扶持も、ゲーム作って稼いでるんだからな! キチンと協力しなさい!」
楓「……はて? おにーは最近、まったくゲームを作っておらんが、その辺はどうなっておるのじゃ?」
おにー「えっ」
ル「返答。どうなっているのか。説明を要求する」
おにー「ばっかおめえ、わしはトイレ掃除したり、電話番したり、銀行行ったりとか、色々……ある……よ?」
楓「見事なまでに雑用なのじゃ」
ル「同類。これでは私たちと。大して変わらないのでは?」
おにー「そ、そういう役割だって必要なんだよ! ばかー!!」
楓「泣いて逃げ出したんじゃ。……あ、こけた」
ル「脱兎。ああはならないように。私たちも。頑張るとしよう」
楓「そうじゃなあ。それではユーザーの皆も、『VenusBlood -RAGNAROK-』の発売まで大人しく待っておるんじゃぞ! ではの!」
各地でもらったお菓子でヘイムダルちゃんのアナりゅんにイタズラしたい
ヘイムダルちゃんを濃厚にお菓子たい
リンデちゃん出るゲーム間違ってるんじゃね?
って思うぐらいに乙女ですね。
前は復讐とかがテーマで乙女が入る隙間が無かったのですが、近年はまた違いますかね。
女神を陵辱しつつ副官とラブコメするこのバランス大好きでよ。
リンデのホワイトムースのチョコレートケーキ食べたくて仕方ないんですけど
とっても乙女でいいですなぁ
毎年恒例のハロウィン。
マスコットも通常営業の様でなにより・・・。
ナンナちゃんの口調・・・あ、危ない!!!(これでは私が真性ペドフェリアになってしまう!!)
私も微力ながらマスコット達の食事代に貢献します!
リンデちゃんかわいい