新年明けたのじゃ!

楓「新年あけましておめでとうなのじゃ~!」
ル「謹賀。新年」
は「今年もよろしくお願いします。鎌鼬を代表して挨拶します」
楓「さて、ルナにはやてよ。年が明けた今! わしらにはやらねばならぬことがある!!」
ル「無論。承知している。準備も万端」
は「ええと、新年の挨拶周りとか…?」
楓「うむ、はやてはわかっておらんようだが、早速旅立つぞ! いざ!! お年玉ゲットの旅じゃ~!!」
ル「出発」
は「え、えぇええ~?!」

お「で、なにか? さっそく社長であるわしにお年玉をせびりに来たというわけか?」
楓「うむ、さすがおにーじゃ、察しがよいのう。さあ寄こせ! 寄こすのじゃ!!」
ル「要望。さっさと耳をそろえて。お年玉を出すと良い」
は「あの、あけましておめでとうございます」
お「マトモに挨拶できるのははやてきゅんだけかよ! まあいい、お年玉だな? ちょっと待ってろ」
ル「待機。おにーにしては。物分りが良い」

**********

お「おまたせー」
は「おかえりなさい。その袋は?」
お「ここにある3つの袋から、好きなのを1つ選ぶがよい。中身はそれぞれ違うから、手にとって触ったりして選んでいいぞ」
ル「情報。見たところ。比較的厚めの袋。比較的重めの袋。そして薄っぺらい袋の三点」
楓「まあ薄っぺらい袋は除外じゃな」
は「いきなり除外なの?!」
ル「選択。やはり。薄っぺらいものは。中身も薄っぺらいに決まっている。やはり厚いものだろうか。札束かもしれない」
楓「いやしかし、重い袋はもしかしたら金塊かもしれんぞ!」
ル「納得。その可能性は大いにある。重い袋が。一番高価な気が。してきた」
は(さすがにそれはないと思うけどなあ……)
お「じゃあ楓は一番重い袋だな。ほれ」
楓「どうれ、中身を見てみるのじゃ。……む! 千円札と、五百円玉じゃ!!」
お「ルナは厚い袋だったか。ほれ」
ル「開封。さっそく中身を確認。ひーふーみー。千円札が三枚入っていた」
お「残りははやてだな。ほれほれ」
は「ありがとう御座います。ええと……五千円札!? こんなにいいんですか?」
楓「ぬおお、騙されたのじゃー! わしも薄っぺらいのにしておけば良かったー!!」
ル「計算。カマイタチの三匹で分割すれば。一人当たり1600円ちょっと。私たちと。大差ない」
楓「それもそうか。じゃあさっそくこのお金で無駄遣いでもしてくるか!」
は「ちょ、ちょっと楓ちゃん。せっかく正月なんだし、もう少し正月らしい話とかしていこうよ」
お「はやてきゅんは真面目な子だなあ。ほっぺたスリスリしてやろう!(すりすり)」
楓「はやてが泣きそうな顔になっておるのう」
ル「新年。では。正月らしく。今年度の。抱負でも聞かせてもらおうか」
お「えっ、今年の抱負? いきなり聞かれてもなあ。あれもこれもやりたいことは沢山あるが」
楓「ええい、はようせい!」
お「じゃあ抱負! 『登場ヒロイン全員竜ッ娘ゲー作るよ!』 ……とか言ってみたり?」
は「な、なんでそんなに目を逸らしてるんですか」
お「いや、ほら、願っても無理なことってあるからね……大人って自分に嘘もつけなくなるってことだよね……」
楓「年の初めから出鼻を挫くことを……」
ル「抱負。おにーの抱負は。ヒロイン全員竜ッ娘ゲーの製作。ファンの皆は。期待しておくと良い」
楓「言った以上は足掻いてみせるのじゃ! ではの!」

**********

は「えーと、次はどこへ行こうか?」
楓「お、あそこにワーキャットの群れがおるのう。中心に居るのはJUNじゃな」
ル「説明。ナインテイルの。グラフィックデザイナーこと。猫耳を愛する。紳士」
J「おや、そこに居るのは我が社のマスコットたちではないか。どうしたのかね?」
は「あけましておめでとうございます。実は、正月ということで楓さんたちが……」
楓「実はかくかくしかじかで、お年玉を求めてさまよっているのじゃ! さあ寄こせ!」
ル「補足。一応。今年度の抱負もついでに。聞いておこうかと思う」
J「うむ、年の初めから実におきゃんなマスコットたちだね。元気でよろしい」
楓「うへへへ。んで、お年玉も欲しいのじゃ」
J「では、ありあわせで申し訳ないが、このモツ煮込みに入っている『あぶらげ』を差し上げよう。
更に、こちらの日本酒も持っていきたまえ」
は「2つもいいんですか? 良かったね楓ちゃん、あぶらげだよ」
ル「油揚。これはさすがに。狐である。楓に譲ろう」
楓「ぬおお、涎がとまらん! ちょっとわしの妖怪弁当箱にしまっておいて、あとでこっそり平らげよう」
は「良かったね楓ちゃん。そうだ、JUNさんの今年の抱負も聞かせてもらえますか?」
J「抱負かい? そうだねえ、今年の抱負は……『遊ぶ』かな」
ル「疑問。遊ぶ。とは?」
J「ふふふ、それは秘密だ。まあ、色々とあるからね」
楓「うーむ、まあ色々あるからのう。まあよい、JUNの抱負は、今年は遊ぶということじゃな!」

**********

あ「にょろにょろ」
楓「む、そこでニョロニョロしている謎生物はシナリオライターのあくまっこじゃな!」
は「あけましておめでとうございます、あくまっこさん」
あ「あれ、マスコットが揃ってる。一体なにをしてるの? にょろにょろ」
ル「説明。かくかくしかじかで。お年玉をもらったり。抱負を聞いたり。している」
あ「お年玉? そうか、そういえば正月だったっけ」
楓「泣く子も黙る正月じゃぜ! ほれ、何かないのか?」
あ「じゃあ、本当は自分が行こうと思ってたんだけど、この温泉のチケットをあげよう。にょろ」
ル「温泉。素晴らしい。これで私たちも。お肌がすべすべ。血行も改善される」
は「あれ? このチケットって、近所の銭湯の割引券じゃ……」
楓「ほほう、この温泉、風呂上りに牛乳が飲めるらしいぞ! 素晴らしいサービスじゃな」
は「ええと……んー、まあいいかな。えーと、それとあくまっこさん、今年の抱負を聞いてもいいですか?」
あ「えー、抱負ー? にょろにょろ、それじゃああれかな。『触手でキータッチできるようになる!』 にょろにょろ」
ル「触手。さっきから。にょろにょろ動いているやつで。文章を打ち込むということ?」
楓「なるほど、二つの腕で作業するよりも断然そっちのほうが早そうじゃな!」
は「そ、そうかなあ」
ル「結論。あくまっこの抱負は。触手でキータッチ。できるようになること」
あ「そのためにも細い触手も増やしたほうがいいかもねー。にょろんにょろん」

**********

ル「発見。あそこにいるのは。CGチーフの。タヌキ。の上に乗っかっている。トラ」
ト「うまうま、餅がうめぇ。おや、そこにいるのはマスコット連中じゃないか」
は「あけましておめでとうございます、トラさん」
楓「さっそくじゃが、かくかくしかじかでお年玉と抱負を寄こすのじゃ!」
ル「要望。なんなら。いま食べていた。餅でも構わない」
ト「まったく卑しいマスコットたちだね。まあ仕方ない、一人45円づつあげよう(チャリーン)」
は「ありがとうございます」
楓「やったー! 小銭を貰ったのじゃ~! ……って、随分額が少ないのう」
ル「小銭。貰えるものは貰うが。なんだか。ケチくさい金額」
ト「失敬な。45円は、”始終ご縁”がありますようにという言葉にかかっていて、縁起がいい金額なんだぞ」
楓「ほほう、そう言われるとありがたい気がしてくるのう」
は「てっきりトラさんが小銭しか持っていないのかと思いました」
ト「ギクリ」
ル「疑念。いま何か。動揺したような気がするけれど。それはそれとして。抱負を。聞かせてもらおう」
ト「抱負かー。そうねえ、やっぱり健康第一だと思うし『身体のゆがみをなおしたり体脂肪減らしたりして健康体になる』ってのでどうかね」
楓「さっきまで餅をもぐもぐしていた奴の抱負とはとても思えんが……」
は「ま、まあ健康は大切ですしね。抱負の通り、健康体を目指しましょう」

**********

ル「驚愕。前方に。なにやら精神を汚染されそうな。何か怪しげな存在を確認」
楓「あわわわわ……と思ったら、なんじゃ。ありゃあシナリオライターのキリンじゃな」
は「あ、あの、あけましておめでとうございます、キリンさん」
キ「ふん、何かと思ったらお前らマスコットか。俺になんか用か?」
楓「うむ、さっさとわしらにお年玉を――
キ「腹パン(ドゴッ)」
楓「ぶちゃらてぃっっ!?」
は「楓ちゃんが口から何か出しながら吹き飛んで、路上の石壁にめり込んだ!!?」
楓「どっこらせーい!!」
は「なんか元気に起き上がってきた!!!?」
ル「耐久。楓が。無駄に丈夫な。身体でよかった。しかし。なんという危険なキリン」
楓「正月そうそういきなり腹パンするやつがあるかー!! わしをリグレットかなにかと勘違いしておるのか!?」
キ「お前らに現実の過酷さを教えてやっただけだろ。今のが俺からのお年玉だと思え」
楓「ははあ、さてはこやつ、餅の食いすぎでどうかしちゃった系のアレじゃな!?」
は「あ、あのキリンさん。一応ボクたち、スタッフの皆さんに抱負も聞いているんですけど」
キ「抱負? 抱負ねえ…。お? 楓お前いいもの持ってるじゃねーか、1545円か、寄こせ!」
楓「ぎゃあ! 強盗じゃあ!!」
キ「決めた! 今年の抱負は『楓からお年玉、もちろん現金をもらう』ことだ」
ル「危険。逃げないと。身包み剥がされる」
は「に、逃げよう!!」

**********

楓「いやー、実に危ない奴じゃったな!」
は「大丈夫? 楓ちゃん。なんかさっき、口から何か出てたけど」
ル「無事。楓は。ダンプカーに吹き飛ばされても。無事に済むくらい丈夫なので。……ところで、向こうに見える。あれはいったい?」
て「パンパカパーン、あけましておめでとうございまーす!」
楓「ぬおっ、なにかと思ったらスタッフのててではないか」
ル「説明。九尾の。ディレクター補佐係。カードゲームを愛するあまり。自分がカードになってしまっている」
は「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
て「やあ、すがすがしい新年だねえ。今日は何かいいことがありそうな気がするね」
楓「そうそう、今日はいいことのある日じゃぞ。てなわけで、お年玉を寄こすのじゃ」
て「お年玉? お金じゃなくていいのなら、この私の周りを飛び交ってるカードから1枚あげようか?」
は「え、いいんですか? っていうか、このカードって何のカードなんでしょう」
ル「受領。とりあえず。適当に1枚もらっておこう」
楓「どんなカードかなーっと。……なんじゃ、ただの豚の戦士ではないか」
は「オーク族の戦士だね。なんか顔が隠れていて、肌が緑色で、あんまり凄そうに見えないけど」
て「おお、それは超レアカードだぞー。分かる人にはわかる、スペシャルなユニットだね」
ル「記憶。この緑のオーク。どこかで見たことがあるような。気がするが」
楓「うーん、まあ豚はどうでもいいか。あとほれ、今年の抱負も語ってくれい」
て「抱負? じゃあ、『カラオケ採点で95点以上をとる』かな?」
は「マイクも装着して、歌う気満々ですね」
ル「歌唱。カラオケで95点。頑張ってとってきて欲しい。うちのゲームの曲も。いくつか入っているし」
て「それじゃさっそく、カラオケいってきまーす」

**********

は「さて、次はどこに行こうか」
楓「む、あっちを見るがよい。何か不思議な物体がおるぞ!? なんじゃあれ? なんじゃあれ?」
ル「観察。不思議な物体かと思いきや。よく見たら。あれは。原画のトシぞー」
ト「ああ、マスコットの三人か。あけましておめでとう」
は「あけましておめでとうございます、トシぞーさん」
ト「三人揃って、今日はなんかあったの?」
楓「何かあったもなにも、正月にやることは1つじゃろ」
ル「要望。いたずらされたくなければ。お年玉を。出すと良い」
は「ルナちゃん、それハロウィンだよっ」
楓「まあお年玉がもらえればハロウィンも正月も大差ないのじゃ。さあ、お年玉じゃー!」
ト「うーん、お年玉かあ。じゃあ、これはどう? 私が毎日飲んでる野菜&果物ジュースなんだけど」
楓「貰えるものは何でも貰っておこうかの」
は「ありがとうございます、いただきます」
ル「野菜。これを飲めば。私たちも。健康になる予感」
楓「健康ついでに、トシぞーの今年の抱負も聞いておこうかのう」
ト「抱負? うーん、あれかなあ。『整骨院に行く回数を減らす』かな」
は「トシぞーさん、整骨院通いなんですね」
楓「うむ。何事も健康が一番じゃ、野菜ジュースをごくごく飲んで頑張ると良いぞ」

**********

ル「発見。あそこに見えるのは。もみじ饅頭」
楓「美味そうじゃのう。腹が減ったし、かぶりついてみようか」
は「二人とも、違うよ! あれはスクリプト担当の樋舘さんだよ」
樋「よう。あけましておめでとう」
は「あけましておめでとうございます、樋舘さん」
ル「挨拶。あけおめ。というわけで。さっそくお年玉を要求する」
樋「ん、お年玉? うーん……どうすっかなあ。ポケットに何か入ってりゃそれでいいけど(ごそごそ)」
楓「どきわく」
は「その身体、ポケットついてたんですね」
樋「ああ、あったわ。これでいい? 未使用のメモリースティック」
ル「機器。メモリー。スティック。なんだか小難しい名前だが。ハイテクの予感」
楓「おお、なんかわからんがちょっと凄いものを貰ってしまったようじゃな。『256MB』と書かれているのもなんか格好いいのう」
は「あと樋舘さん、ボクたちスタッフの皆さんから抱負も聞いてまわってるんですよ」
樋「抱負? うーん……。『健康であればいい』かな」
楓「どうやらうちのスタッフ連中は健康を気にしてる連中が多いのう」
ル「祈願。楓も頑張って。邪気を払い。スタッフの健康を守らないと。いけない」
楓「あれはなかなか神力を消耗するんじゃがなあ……。マスコットの仕事は大変じゃ」

**********

ル「魚介。道端で。巨大なサメが。血を吐いて。ビクンビクンしている」
楓「ルナよ。あれはサメではなく。イルカじゃ」
は「えっ、でもあれはどうみてもサメだよ楓ちゃん」
楓「ええい紛らわしい! あれはシナリオライターのイルカじゃ!! ほれ、よく見てみるがよい」
イ「ヒャッハー正月だー!!!」
は「本当だ、イルカさんだね。しかも結構元気そう」
ル「挨拶。あけおめ。そしてお年玉を。要求する」
イ「ってマスコットどもじゃねーの!! 正月そうそうお年玉を要求するとは随分アグレッシブだな」
楓「正月にお年玉を要求せんでいつ要求するのじゃ」
イ「オー、イッツニューイヤージョーク。じゃあほら、お年玉をやるからセレブリティに散財するといい(チャリーン)」
は「あ、イルカさんのヒレから五円玉が飛び出てきた」
楓「……え? これだけ?」
ル「衝撃。まさかの五円玉。みみっちいにも。ほどがある」
イ「うっせーな、こっちは人生を生きるのにいっぱいいっぱいなんだよお! ああっ救世主さま!!」
は「と、とりあえず五円玉は頂いておきますね。それと、ボクたちスタッフの皆さんから抱負を聞いてまわってるんですけど」
イ「抱負? 抱負だと? とうとうそんな時期か……」
楓「まあ正月じゃからのう」
ル「催促。イルカの抱負を。さっさと発表するといい」
イ「幸せ……そう、『幸せをみつける』
楓「……おう、そ、そうか」
は「が、頑張って幸せを見つけてくださいね」

**********

楓「おや、こんな所にゲーセンの機械があるぞ」
ル「画面。なにやら。しょぼくれた。敗北画面と。見たことのあるキャラクター」
は「楓ちゃん、ルナちゃん、これゲーム機じゃなくて原画の丹下ゲンタさんだよ」
ゲ「ああ、こんなところにマスコットたちが。なに? また何か壁紙描く仕事かなにか?」
楓「いつもはゲンタにわしらの壁紙を描かせているが、今日は違うのじゃ」
ル「説明。お年。玉。」
は「ルナちゃん、それは説明になってないよ。えっと、僕たち、スタッフの皆さんからお年玉をもらいつつ、抱負を聞いてまわっているんです」
ゲ「あー、そういえばさっき、おにーたちがなんか話してたなあ。マスコットの恐喝に気をつけろとかなんとか」
楓「失敬な、わしらは良い子の権利を行使しているだけじゃ!!」
ゲ「良い子は自分からそんな権利を行使しねーよ! まあいいや、丁度珍しいものをもってるから、これをあげよう(ぴらっ)」
は「えっ、お札ですか?!」
ル「驚愕。こんな素直に。現金を出す。スタッフがいようとは。何か。裏があるのではないか」
楓「むむむ、このお札、よく見たら千円札でも五千円札でもなく、『弐千円』とか描いてあるぞ。なんじゃこれ、偽札ではないのか!?」
ル「愕然。社員から。とうとう。偽札を使用する。犯罪者が生まれてしまったのか」
ゲ「誰が犯罪者だ。れっきとした日本銀行から発行されてるお札だっての! ちょっとものすごくレアリティが高いだけで」
は「言われてみれば昔そんなお札ありましたね」
楓「ほー、レアリティがあるのか。じゃあこのお札、高値で売れるのではないか?」
ル「矛盾。2000円札が。高値で売れてしまっては。それはもう。2000円ではないのではないか」
は「まあ、お札の話はおいといて、ゲンタさんの今年の抱負はなんですか?」
ゲ「抱負かー。やっぱりあれかな、『走るッ!』 ウォーキング、ジョギング、サイクリングどれでもいいから、とにかく走る!!」
楓「そういえばゲンタは朝にジョギングとかしておったな」
ル「運動。ただでさえ。スタッフたちは。運動不足がちなので。どんどん。走ったりして。頑張ると良い」

**********

は「な、なんでしょうか、あれ……」
楓「ふむ、あれはあれじゃな。『機械仕掛けのイヴ』に出てくる九音じゃな。チビ化しておるが」
ル「抱枕。あれは。九音そのものではなく。九音の抱き枕。に。入っている。ミスターNと予想」
ミ「あー……やっぱり九音様のなかは心地良いなあ」
は「あ、あのー、ミスターNさんですよね?」
ミ「ん? ああ、マスコットたちか。どしたの? この中に入りたいって?」
ル「遠慮」
楓「実は今日は、かくかくしかじかでお年玉と抱負を貰いにきたのじゃ。何か持っておるか?」
ミ「なにー!? この抱き枕は渡さんぞ!!」
楓「抱き枕以外にもっておらんのか!!」
ミ「んー、仕方ねえなあ。じゃあ、物品じゃなくていいなら、『権利』とかでいい?」
は「権利、ですか? いったいどんな?」
ミ「じゃあね、次回作に出演する権利をやろう。超レア権利だよ」
ル「権利。なるほど。お金ではないけれど。確かに価値が。ありそうな気がする」
楓「出演する権利のう。たとえば、屋外であんなことやこんなことをしているヒロインを、町の人に紛れて眺めてみるのも楽しそうじゃな」
は「あの、それいつも二人ともやってることじゃない?」
楓「はっ!? それもそうじゃ!!」
ミ「おーい話を進めるぞー? んで、抱負だったよね? 抱負はもちろん1つっきゃないっしょ!!」
ル「疑問。その。抱負とは?」
ミ「『今年こそ九音様の抱き枕をををを…』……orz 」
は「……なんか、泣き崩れちゃったね」
楓「……今は、そっとしておいてやるか」

**********

楓「なかなか順調じゃな! さあて次はどこへ行こうか……む? 何やら足元にぐにゅりとした感触が」
ル「廃棄。誰かが捨てた生ゴミが。こんなところに」
は「……ち、ちちち違うよう!? これ、デザイナーのツギノミヤさんだよう!?」
楓「はて、こんな気持ち悪い物体がデザイナーとは面妖な」
ル「饅頭。あんまんを踏みつけると。大体こんな見た目になるかと」
ツ「……ふふふ、いいのよ……今のわたしはまんじゅうにも劣る愚物……」
は「……うわあ」
楓「のうはやて、今おぬし『面倒くせえ』とか思ったじゃろ?」
は「おおお思ってないよう!?」
ル「疑念。何故かしどろもどろ。怪しい」
は(最近のいぶき姉さんがこんな感じでやさぐれてるなんて言えない……)
楓「ともあれ、わしらはお年玉を求めて行脚中じゃ。何か寄越せ」
ル「誤解。これではまるで。強盗の物言い」
ツ「やってることは大体同じのような気もするけど……お年玉ねえ……うーん……スケッチブックでもあげようか?」
は「うわあ、懐かしいですね、こういうの」
楓「なんじゃ、でっかいメモ帳みたいなのじゃ」
ル「懐古。子供の頃は。こういうタイプのを渡されると聞いた」
ツ「昔ね、デッサン教室の先生が、年に5冊それを消費しろと言って、山のようにくれたうちの1冊」
は「めぐみが喜ぶかもしれないから、ボクがもらってもいいかな?」
楓「うむ、構わんのじゃ」
ル「抱負。そういえば。聞くのを忘れるところだった」
ツ「抱負も言うの? そうねえ……『デザインパターンを増やす』ってところで」
は「……は、初めて仕事に絡んだ抱負を聞いた気が……!?」
楓「一応はおにーのアレも仕事かもしれんがのう」
ル「驚愕。まさかこんな勤勉なスタッフが……あ。厳密にはスタッフでは。ない」
は「……この会社って……」

**********

は「残るスタッフはけ~まるさんくらいかな?」
ル「捜索。け~まるは。一体どこにいるのか」
楓「ふふふ、け~まるならばこうすれば現れるのじゃ!!」
は「?」
ル「?」

楓「らーめんじろう(ぼそり)」

け「なになに? 今からいく?」

は「うわあ、本当に現れた!?」
ル「驚愕。楓は。スタッフのことを。よく分かっている」
け「ん? なんかあったの?」
楓「いや、実はのう。かくかくしかじかでわしらはお年玉と今年の抱負を集めておるのじゃ。さあお年玉を出すんじゃゴルァ!」
ル「要望。痛い思いをしたくなければ。お年玉を。出すと良い」
は「楓ちゃんルナちゃん、なんか完全に恐喝になってるよ!?」
け「んー、お年玉? 痛い目は見たくないから、じゃあこれをやろう!! これはすごいよ、超レアだよ」
ル「冊子。何やら。紙の束?」
楓「なんじゃこれ? 企画書と書いてあるぞ?」
け「『女侍触手産卵悪堕ち防衛型調教侵略シミュレーションRPG』の企画書。コレが売れれば、大量のお年玉が渡せるゾ!!!!!」
は「く、くどい……」
楓「いや、確かにVBシリーズとかそんなもんじゃが……」
ル「企画。これを渡されても。困るので。あとでおにーにでも。押し付けておこう」
は「そ、そうだね。えっと、それじゃあけ~まるさん、今年の抱負を聞かせてください」
け「抱負? たとえば、ラーメン○郎を毎週食べる、とかそんな?」
楓「最後の締めが食い物の抱負でどうする! この会社はどんだけ食っちゃ寝なんじゃ」
ル「唖然。楓に言われたくは……げふんげふん」
は「そ、その、できれば会社の仕事に関する抱負とかはないですか?」
け「えー、ジンギスカンに毎週行くとかもダメ? しかたないなあ、それじゃあね」
楓「ふむふむ」
け「『いろんな人が楽しめるSLGを作ります』かな」
ル「抱負。今度こそ全うな。製作者らしい。内容で。よかった」
は「やっぱり、色々な人が楽しめるゲームっていうのは大切ですよね」
け「あ、女神サムライの悪堕ち産卵防衛国取りラーメン屋経営SLGとかどうよ! メモっておこう」
楓「メモらんでよいわ!」

**********

楓「ふう、そんなわけで、一通りお年玉を貰い終えたのう」
ル「収穫。現金数千円。油揚げ。日本酒。温泉チケット。小銭。楓のみ腹パン。レアカード。野菜ジュース。メモリースティック。小銭。弐千円札。次回作の出演権。スケッチブック。返品した妙な企画書」
は「なんだか色々もらっちゃったね。変なもの多いけど」
楓「これだからお年玉の旅はやめられんのじゃ!」
ル「正月。また来年も。色々と。貰えることを。期待しよう」
楓「うむ! んでもって、正月そうそうなにかお知らせとかそんなんはあったかの?」
は「うーん、どうかな。会社の挨拶とかお知らせは元旦の日記で済ませちゃってるし、新しいお知らせとかはないんじゃないかな?」
ル「通達。ならば。同じお知らせを。繰り返し。伝えることにしよう」
楓「うむ、そうじゃな。ではお知らせじゃが……VBGのキャラクター人気投票とやらが、今月の中頃から始まるらしいのじゃ」
は「正確には、キャラクター+ユニットの人気投票と、製品アンケートを一緒にやるみたいだね」
ル「景品。なんと。アンケートに答えると。全員サービスのプレゼントがもらえるとか」
楓「希望者には、じゃがな。要らぬ! という者は、アンケートの末尾にある住所氏名とかの項目を無記名にすればいいのじゃ!」
は「ちなみに、アンケートサイトに答えるには、ゲームのパッケージに入っている『萌えゲーアワード』の投票用紙が必要になるから、捨てないで下さいね」
ル「忠告。VBGに入っていた用紙しか使えないので。注意すること」
楓「いつも通り、優勝したキャラクターはグッズ化されると思うのじゃ!」
は「……ユニットの方は未定みたいですけど、何かできたらいいなーって言ってました」
ル「毎回。行き当たりばったり感が漂う企画内容」
楓「わはは、お祭りはそれくらいいい加減な方が楽しかろう!」
は「それじゃあ、今日はここまでで! 本年もどうぞ!」
ル「慶賀。宜しく」
楓「お願いするのじゃ――!!」

“新年明けたのじゃ!” への6件の返信

  1. あけましておめでとうございます。
    昨年は二尾のVenusbloodシリーズにドハマリして(笑)初代からFまで一気にやって、触手と竜ロリサイコー!と目覚めた年でした。29日に発売したGはまだ終わってないのですが…!
    九尾のイヴもかわいいのに熱いシナリオでホントtailづくしでした。
    今年もおもしろいゲームまってます!
    竜ロリとか機械ロリとか多いと嬉し(殴
    健康に気をつけて、開発頑張って下さいね!良いお年になりますように!

  2. 新年あけましておめでとうございます。
    正月早々賑やかで何よりですw
    本年も皆様にとって素敵な一年でありますように。

    …で、全員竜っ娘ゲーはお幾らまんえんで買えますか?(

  3. あけましておめでとうございます。&右肩上がりの売り上げでよかったです。
    正直今のライトノベルはほとんど、ポストエロゲに近いものだと考えています。
    まぁそこらへんの話はおいておいて、5桁売り上げ余裕で超えたなら、ソロソロFDの出番ではないでしょうか!
    エロゲ業界のソフト売り上げ高に対しての利益とか、ランニングコストとかは欲わからないですが、今年度中に2-4k円位で追加FDを作って欲しいとユーザーとしては願ったり。
    個人的にはサブ武将エピソードを1人3ステージ、3イベント位で追加して欲しいなぁと思ったりします。
    もしFD製作が決まったら、今までのシリーズのヒロインをユニーク扱いで追加して欲しいなぁとか。
    VBFから女神5人組とロキ、VBAからルキナ+リリシワ、VBD以降からは○○とか。
    声優さんたちを考えると予算と製作日数がきついと思いますが・・・

    とりあえず、FD希望します!

  4. 抱負、おもしろいです。
    特に『登場ヒロイン全員竜ッ娘ゲー作るよ!』 が期待たくさんです!

    今年の抱負は・・・「ロリ貧乳を去年以上に愛す」を目標にしようと思います。
    よ、読んでいて感化されたんです!(マテ

    それでは、本年も、素晴らしい作品を楽しみにしています。

  5. あけましておめでとうございます。

    正月早々死屍累々な絵でw
    今後の話も聞くだに楽しみな感じで
    今年もよろしくお願いします。

  6. 皆様 新年明けましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。

    読んでたらここ何年も一年の抱負を考えて無い事に気づかされました。
    取り敢えず『適度に運動し健康を保つ』を目標にしておきます。

    本年もよい年でありますように。

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