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【アベル】
「ちくしょう、こいつら単体でもやたら強いうえに、
  キリが無ぇ……!!
  ん、あれは……?!」

ヴァリアントらしきものを数体切り捨てたところで、
アベルは陶然とした表情でこちらを伺っている女の姿を目に留める。

【???】
「…………」

【アベル】
「あれは……ッ、いつか、迷宮で会ったことが
  ある……!?」

【アリューシャ】
「何だと……ッ!?」

アベルの声に、いっせいに討伐隊の視線が集中する。

そこに、ヤツはいた。

懸命にアリに食いつかれないように戦うアベルたちと、
アリが群がって、集中攻撃を加えている大型の魔物。

どちらも、その深い闇の深遠のような瞳で無表情にみつめている。

その顔には、人間のような温かみは感じられず、
むしろ壊れた操り糸人形のような印象を受けるのが、
かえって恐怖を煽り立てる。

首を傾け、ねめつけるようにこちらを見下ろすその視線に、
メンバーたちは一瞬とはいえ、射抜かれていた。声もなかった。

おもむろに、女が手を上げる。
アベルたちを指差すように。

虫たちの不快なざわめきに混じって、底冷えするような、
ぞっとする声が響き渡る。

そこで、はじめてヤツは、ニタリと笑った。
顔だけみれば、端整で美しい娘なのだが、
その醸し出す雰囲気と佇まいは、昆虫そのものだった。

それは、あるいは合図だったのかもしれない。
女の傍に控えていたひときわ巨大な蟲たちが、一斉に動きはじめる。

100……、200……?
いや、それ以上かもしれないヴァリアントの大群が、
次々と壁や横穴から這い出してきている。
まるで闇の深遠から這い出てくるような軍勢だ。

そこまできて、初めてアベルたちは我に返った。
時間にして、一瞬のことであっただろうが、アベルたちは、
女の醸し出す鬼気に呑まれていたのだった。

【アベル】
「この数は……、とてもムリだ、やべぇぞ!」

【アリューシャ】
「アベル! このままでは無駄に体力を消耗するだけだ!
  目的のイリーガル一体は倒しているも同然だ!
  手負いとはいえ、さすがにこれだけの数のヴァリアント
  に囲まれながらではまともに戦えん! 退くぞ!」

【アベル】
「くっ、了解っす!!」

【フラン】
「けれど……数が多すぎて逃げ道が!!」

各人がヴァリアントと応戦し、
倒しはするものの倒した先から蟻は無尽蔵に湧いてくる。

それは撤退する事すら許さない困難な状況だ。

 
 


 
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