びくりと雅也自身が痙攣すると、熱い白濁がファムの
小さな膣奥めがけて吐き出される。
子宮を小突くような勢いに、ファムの身体が小刻みに
震えた。

狭く小さな秘洞はあっという間に白濁で満たされ、余っ
た分が結合部から卑猥な音を立てて零れ出してきて、
ファムの白い肌に浅ましい欲望の印を刻んでゆく。

薄桃色の乳首にまで白濁がたれて行き、淫靡に絡みつく
光景は、例えようもなくいやらしい。
その視覚情報すら快楽に変えて、雅也自身はとめどなく
白濁を吐き出し続ける。

【ファム】
「なぅ、ぁ、にぁ……。
  あったかい……いっぱい……かかってるよぅ……。
  ん、ちゅ、ぺろ……れろ……こくん」

顔にまで飛んできた白濁を、ファムは指に絡め、ぴちゃ
ぴちゃと音を立てて舐める。
その様は、猫がミルクを舐めているそれだ。

【ファム】
「ぁは……おとーさんの……匂い……ファム、おとー
  さんの匂いでいっぱいだぁ……。
  にゃぁ……ん、ふにゃぁ……」

コクリと白濁を飲み下して、ファムは目を細めて艶然と微笑った。

そして、雅也の手をゆるりと握ると、自分の頬に当てて
うっとりと目を閉じた。

【ファム】
「おとーさぁん……ちゅーして、頭、いっぱい撫でて?
  ん、ちゅ、んぅ……ふぁっ、ん……。
  ぇへへへ……ごろごろごろ……」

ファムのお願いを残らず聞いてやりながら、雅也は
熱くなった身体をファムに重ねた……。

 

…………
…………

 

情事の後、無理がたたったのか、くったりと気を失った
ファムから淫具を取り外し、身体を拭いてベッドに寝か
せる。

部屋に運んでやっても良かったのだが、雅也の服の袖を
きゅ、と握って放してくれないのだから仕方がない。

仕方なく、添い寝するような形でファムの寝顔を見つ
めていると、やがてファムのまぶたがふるふると震え
始めた。

 

【ファム】
「ん〜……、うにゃ……あれ?」

 

【ファム】
「……あれ、おとーさん?
  わわ、ファム、裸だよ??
  あ、そっか、淫具のモニタリングしてたんだっけ」

くるくると表情を変えていたファムだったが、やがて
納得がいったらしい。
恥ずかしげに笑いつつも、雅也の腕に自分の腕を絡めて
くる。

【雅也】
「淫具を使っていた時のこと、覚えてます?」

覚えていたとしたら、さんざんファムの身体を味わって
しまった雅也としては、少々気まずい。
双方の合意の上ではあるが、まぁ、あんだけ無茶をした
手前、後ろめたさは残る。

【ファム】
「んー、あんまり覚えてないかなぁ。
  おとーさんと、その、色々したのかなー、っていう
  のは分かるけど……」

もにょもにょと、恥ずかしげな表情のまま言葉を濁す
ファムである。
こういう態度は、結構珍しい。

【雅也】
「どうして分かるんです?」

淫具を使っていた時の記憶が残るとは考え難いので、
雅也は念の為にファムに問い掛ける。
淫具の誤作動で記憶が残っているなら、それはそれで
多少の問題ではある。

【ファム】
「だって、ファムの身体から、おとーさんの匂いが
  するんだもん……えへへ……」

ドキッとするようなことを言われて、雅也は思わず息を
飲む。
無意識に自分の匂いを嗅ぐが、自分では分かろうはずも
ない。

 

【ファム】
「コーヒーとね、シェービングローションの匂いなの。
  あとは……ご本の匂いも!」

秘密を教えるようにそっと耳打ちしてくるファムを、
雅也は心底可愛いな、と目を細める。

【雅也】
「なるほど、それは気付きませんでした。
  ファムは中々鋭いですね」

褒められて嬉しそうに目を細めるファムを優しく撫で
ながら、雅也はそっと小さな身体を抱き寄せる。

【雅也】
「さぁ、疲れたでしょう?
  明日も早いのですから、もう寝ましょう」

促すまでもなく、ファムはもう夢の中に半分旅立って
いる様子だ。
幸せそうに微笑みながら、目をとろんとまどろませて
いる。

【ファム】
「うん、お休みなさい、おとーさん。
  えへへ、一緒に寝れるの、うれしーなぁ……」

幸せそうに目を細めるファムに軽く口付けて、雅也も
ゆっくりと眠りに落ちていった……。