【樹里】
「ああっ!? はあああああ〜〜〜〜〜っ!!!」
樹里の身体が大きく弓なりになった。
まるで精液を搾り取るようにきつく収縮する肛門が、
雅也のそれを咥えて離さない。
ビュグン ビュグン ビュグン――!
腸内に樹液を吐き出す、篭った音がした。
弓なりのまま硬直した樹里は、直腸の奥に精液を注がれ
る恍惚に震えた。
【樹里】
「ふああっ、あっ、あはあああ〜〜〜〜・……っ!」
その相貌は、オルガズムを迎えた女性のそれで――、
だらしなく垂れた舌は、樹里が初めての後ろの穴での
性交で、絶頂に達した事を示していた。
【雅也】
「くっ、ううう……!」
樹里の双尻を掴んだまま、射精の快感に耐えていた雅也
は、長い間止めていた息を吐き出す。
【樹里】
「はぁっ、ああぁ……、ンン――」
そうして、未だ熱く脈打つ自分の肉棒と、樹里の肛門の
熱さに浸るのだった。
…………。
【樹里】
「はぁああ〜〜……」
【雅也】
「どうしたんですか? 露骨な溜息ついて……」
【樹里】
「だって……、お尻であんなに感じるなんて、変態さん
みたいだもの」
【雅也】
「なんだ、そんな事ですか」
【樹里】
「そんな事って……。
はぁ〜、でもこれからも恥ずかしい姿、いっぱい見せ
ちゃうことになるのかな……?」
言って、また溜息をつく樹里。
確かに淫具のモニターを続ける以上、それは不可避な
気もするが……。
【雅也】
「大丈夫ですよ。どうせ見るのは私1人なんですから、
気にしないで下さい」
【樹里】
「雅兄ぃ……」
フォローになっていないフォローに呆れる。
ややあって樹里は、力の無い笑みを浮かべるのだった。
【樹里】
「はぁ……。それがいい事なんだか、悪い事なんだか、
ねー」
【雅也】
「…………?」
意味深な呟きに、雅也は眉をひそませた。